UP TO DATEの位置づけ

日本でよく使っていたUP TO DATEですが…意外なことに、こちらでの評価は、全くよくありません。

Residentの一人が、reviewを見つけられなかった際に、Up to dateをこっそり印刷してましたが、”The attending is gonna kill me if he finds it out!!"と言ってました。

それでは、UP TO DATEで、病気や治療法の大体の輪郭をつかんで、そのreferenceを引いてくるのはどうなのか?と聞いたところ、「それではreferenceのdataが古すぎる」という答えが…そうなのか…。1年以内のを出さないと、Attendingはあんまいい顔しないよ、と言われてしまいました。そうね…こっちのペースだったら、1年に1報くらいはreviewが出てるもんね…相当マニアックでない限り。

治療法に関しては、ひたすらpubmedでReviewを引いてくるのが普通です。あんまり聞いたことのない雑誌でも構わないので、「米国の、それなりの大学のfacultyが書いた文献」を引きます。雑誌のIFが低くても、聞いたことのある大学の先生が書いているものを引きます。オーストラリアやイギリスからいいreviewが出ていることもありますが、治療方法が異なることも多々あるので、やはりアメリカから出ているやつをみんな引いてきます。アジアやブラジルなどの報告は…やはり、少し躊躇してしまいます。top journalだったら信用するけれども。。。うーん、臨床の論文が通りにくいのは、やはり「医療システムの違い」から来ているもので、差別とも少し違うのかなぁと思います。うむ…。

それにしても、この、IFが低くてもいいから、最新のReviewを引くっていう概念は、結構新鮮でした!日本の市中病院では、なかなか難しいと思いますが…やっぱ、大学病院もいいとこあるよね。