Thanks, from the bottom of heart

終わりました。
達成感と、あぁもうちょっとこうすればよかった、という気持ちと…必死に駆け抜けた3ヶ月でした。

後輩で、「迷っている」人がいるならば、絶対にアメリカに行くことをおすすめします。アメリカで臨床をやれるのは、学生のうちです。医師になってからでは、こっちのレジデンシーに入らない限り、難しいです。ましてや3ヶ月なんて、無理です。

3つのローテーションでしたが、どれも全然違ったな…。自分のperformanceが最も良かったのは、やはり最後のOncologyかな…Inpatientで、adultだったので…。
Peds Neuroは、日本ではお目にかかれなさそうな希少疾患が満載で、面白かったです。

ERは、Gun shot woundが見れたり、救急車に乗れたりして、ある意味社会科見学的な面白さがあるのですが、rotationとしては、私は個人的にはおすすめしないかな…。というのも、日本語ならまだしも、英語で、自分でhistoryを取って、それをすぐにpresenしないといけなかったので、なかなか良いパフォーマンスを発揮するのは難しかったです。あの早さでは、日本語でも難しいのではないかと思います。やはり、アメリカの医療の醍醐味は、しっかりしたteachingがあることなので、チームでじっくり症例を見て行く、Inpatientサービスをおすすめします。その方が、いいパフォーマンスが出来ることは間違いないと思います。

私とYUTA (Where is he now?? I don't know...)は、これから4週間ほど、ボストンのラボで研究を垣間みさせてもらいます。アルツハイマーの研究室です…非常に短いので、どこまで出来るのかは分からないですが、何か「気づいて」帰れたら幸いに思います。

読んでくださった皆様、ありがとうございました。帰国までは、bostonでの実習についても書きますので、読んでくださったら嬉しく思います。

あと1日

今日プレゼンするはずだった新患は、転移癌が脊髄圧迫して歩けなくなった人だったのだけれども、夜のうちにneurosurgeryが緊急手術して、彼らの管轄になってしまったので、私はプレゼンをする機会がなく…残念。

今日はPEの人が来て、いろいろdiscussionをしたけれども、こっちのcardiologyは日本のcardiologyとは全然違う気がする。

カテがどうしてもフォーカスされがちな日本だけれども、こっちはひたすら考えて考えて考えて…って感じで、面白い。でも…あのdiscussionにはとても付いて行けないような気がしました>< 

敗北感を味わっている今日このごろなので、帰ったら名大で実習させてもらおうかなぁと思っています。手っ取り早くいろいろ学べるのはICUかなぁとかって思っているけれども…。松田先生にメールしてみようかなぁ。。。(まだ微妙に迷い中)。

正直、ポリ1の1週間ごとの見学は全く意味ないよね…こちらみたいに、入院が2−3日でコロコロ回って行くならいいですが、日本の入院は長いので、1週間ではとても経過が見れないし><
今日は心電図がうまく読めず、あぼーんって感じでした…駄目やね。本当に。

もうすぐ最後ですね…rotation…

今日のプレゼンは、練習の成果が発揮されて、非常に良かったと思います。ほっとしました…。明日も新患のプレゼンがあるので、頑張りたいと思います。

…と、最後のrotationはまぁまぁ順調ですが、1ヶ月目に回ったERの評価表が返ってきました。もともと、ERは同じチームでずっと働かなくて、毎日違う人と働くので、いい評価は付きにくいと現地の学生も言っていましたが、、、恐ろしく悪い評価に愕然とするばかりでした。推薦書は書いたから送る、みたいなことを言ってましたが、全く期待できないと思いました。

ERは、最も簡単で最も難しいrotationだと思います。inpatientサービスからすると、「仕分けて、大事なことをやっといてくれる便利屋」みたいな感じで、あんまり難しいことはやっていないような気がするのですが、とにかく、表面的に、さくさくと仕事をしないと行けないので、カルテをゆっくり見直したり、読み物をしたりする時間はありません。
当然、レジデントも時間がないので、教育はほとんどないですし、attendingなんて一緒に働く機会もありません。
そして、毎日違う人と働かなくては行けないので、非常に難しいです…確かに、私は現地の学生よりも劣っているかもしれないけれども、日々成長していることは間違いない訳で、一緒に長く働けば、成長もプラスとして見てくれます。患者も、最初は誰だよこいつ…て感じですが、徐々に打ち解けてくれるものです。

ERを回っている時は、日々新しい発見がたくさんあり、とても充実しているような気がしていましたが、なんだか「社会科見学」みたいな感じと言えば、その通りでした。そもそも、薬の名前とか知らなかったし、こっちの常識が全くわからないまま突入してしまったので、駄目駄目でした。

その後2ヶ月のInpatientの実習の方が、ERよりも明らかに充実していると感じます。HopkinsのERは有名ですし、「アメリカの実際を見る」という、社会科見学的な意味で面白いとは思うのですが、やはりおすすめは、Inpatientサービスで、しっかりと患者をフォローすることだと思います。

…ということで、私はまたこれから、presenの練習を3回くらいして寝ます…zzz

教育に「答える」姿勢

ありがたいことに、今のattendingは非常に教育的で、毎日勉強のネタをくれます。必ずしもoncologyのトピックではなく、medicineのトピックです。今までに貰ったネタは、以下の通りで、毎回2報以上は論文を読んで、勉強した結果を、次の日に報告しています…結構きついですけどね。。。

  • A-fibにおける rate control/ rhythm control
  • CHADS2 score (risk of developing stroke)
  • Infective endocarditisのtreatment plan/ risk factors/ Duke's criteria
  • Pleural effusionの鑑別方法 :Light's criteria 
  • Pneumonia severity score / CURB65
  • Performance status: ECOG score
  • PERC score (risk factor of pulmonary embolism)
  • Hypertensive emergency vs urgency
  • Amyodarone and hepatic toxicity

Oncology topicとしては

  • Sorafenib for hepatic cell carcinoma
  • Prostate cancer and PSA screening
  • IL-2 therapy in metastatic renal cell carcinoma
  • lovenox for cancer patients

特に、前半のscoreは非常に役に立ちそうです。本当に、今のattendingには心から感謝。

プレゼンテーション

あぁ………涙

最終週なので、もう全力です><
正直、あんまりoncologyらしい知識は付けてないと思います。ケモに関してとかは、あんまり知りません。一応、聞かれた時のために、抗がん剤の作用機序と、考えうる副作用はおぼえるように「がんばって」いますが…。やっていることは、一般内科です。

さて、こちらの内科は、毎日回診があります。具体的には、attending, fellow, resident, student, nurse, pharmacist, SW でチームを構成し、廊下でresident/studentがpresentationをして、チームで治療戦略を話し合った後に、患者の部屋に入って、患者と話す…ということをします。日本の回診のように形式ばったものではなく、ここで実際に多くが決まって行くので、とても重要です。これだけで午前がおわったりしますよ、本当に…。

私の最大のweak pointであり、アメリカで学生を評価する際に最も重要なのが、presentationです。どんなにhistory taking や physical examがうまくても、presentationが下手だったら、もう何にも意味がありません。

私のチームには学生が一人しかおらず、私は周りのレジデントのマネをして、結構省略したpresenをしていたのですが、new patientをpresenする時には、ちゃんとcomplete presentationをしないと駄目だよ…と言われて、反省しました。

…というわけで、明日はcomplete presentationを2人しないといけないわけですが…非常に大変です。というのも、historyからphysicalからlabからimagingからassessment and planまで、ばーっと言わないといけないからです。遅い英語や詰まる英語は、聞き苦しいし、私の評価を著しく下げます…ということで、今までに3回ずつ、同じプレゼンの練習をするという、ばかばかしい努力をしています…もうlabの数値まで覚えてきたよ。。。笑 あと、紙を見ながらではなく、チームの顔を見て話したいので、やはりある程度覚える必要があるのです。

これだけ練習しても、明日は緊張して何度か詰まってしまうことと思いますが…。

うまくいきますように…。

あーあ…

今日のパフォーマンス悪かったなぁ…緊急の高血圧にどう対応するか?と言われて、Nitroが出てきたのはよかったけれども、Hydralazineが出てこなかった orz

日本はもっと薬を教えるベきだよ絶対…

それとも私が悪いのか orz

ドライな考え方

前にちょっと、「コード」の話を書きましたが、本当に、結構ドライです。でも、非常にリーズナブルな「ドライ」だと思います。

とにかく、転移があると、保存的な治療しかしなかったりします…。脳や肝臓に転移がある膀胱癌で、乏尿になっても、尿カテを留置して、数ヶ月間そのままで、そこからsepsisになっても、カテは交換されることもなく、とりあえず抗生剤。脳転移で少し混乱しているものの、まだコミュニケーション可能な50代。不整脈になっても、「不整脈で死ぬのは苦しくないし、nice wayだから、不整脈の薬をあげるかどうかは家族と相談しよう。それから、ちょっと貧血だけど、貧血も苦しくないから、輸血をするかは家族と相談しよう。正直、熱がなくて苦しんでないなら抗生剤も止めようか?」などというdiscussionが行われ、驚くべきことに、その通りになりました。いや…すぐに死にそうな感じには全く見えなかったけどな…。日本だったら、おそらく膀胱の手術をして、膀胱皮膚癆を作って、抗生剤はもちろんのこと、輸血とかも完璧にするでしょうね。日本は少し過剰治療なのかもしれませんね…。

それから、腹痛でERにきて、既に転移がある膵臓がんの人がいたのですが、Attendingが、平均余命は何もしなければ6ヶ月で、ベストを尽くしても12ヶ月である旨を説明し、まだ動けるならvacationに行くのもありだから、よく考えてくれ、と言いました…すると、患者は一晩考えたあげく、仕事をやめて妻と一緒にヨーロッパに行きたいから、治療はしないことを決定しました。

日本だと、余命に関して、はっきり伝えず、患者に選択肢を与えず、過剰治療が行われることがおおいですよね…しっかりとevidenceを伝えて、選択させるということは、非常に重要な気がします。